ヒューマンドラマ「イン・ハー・シューズ」(キャメロン・ディアス主演)

キャメロン・ディアスがまだアラサーだった頃の作品。就職もせず若さを売りに男性をたらし込む爛れた生活をする妹マギーと敏腕弁護士である姉ローズの対照的な生き方を描いたヒューマンドラマ。


主要キャスト

マギー・フェラー:キャメロン・ディアス

ローズ・フェラー:トニ・コレット

エラ・ハーシュ:シャーリー・マクレーン

サイモン・スタイン:マーク・フォイアスタイン


あらすじ

マギーは同窓会で泥酔して自宅に帰宅するも、父の再婚相手の継母に追い出されてしまう。姉のローズの家に転がり込むが、ローズの恋人と寝ている最中をローズに目撃され、激怒したローズにも追い出される。そんな中、再度自宅に戻ったマギーは父の書斎で死んだと聞かされていた祖母エラ・ハーシュからの小遣いを添えた誕生祝いの手紙を見つけ、休暇と嘘をついて手紙に書かれた住所に住むエラの元へ。


エラはフロリダの老人ホームで働いていた。マギーの来訪を喜んだエラだったが、マギーのあまりにもマイペースな様子に休暇は嘘だと気づく。マギーはしぶしぶ老人ホームで働くことに。そこで出会う元大学教授の老人との触れ合い、元気なシニアたちの介在のおかげでエラとの絆の回復を経て、マギーは自分の才能を見いだす。


一方、恋人にマギーと浮気をされて失意の姉ローズは職場を休み、マギーがバックレた職場の犬を介して犬の散歩代行サービスを始める。そんな頃、同じ職場のサイモンが訪ねてくる。サイモンの優しさに触れてローズは次第にサイモンを意識するようになり、2人は婚約。しかし、些細なことから喧嘩をしてしまう。


祖母のエラは姉のローズに会いたがり、マギーにローズを呼ぶように催促するが、仲たがいしたままのマギーはなかなか姉へコンタクトとることができずに居た。しびれを切らしたエラがマギーの書きかけの手紙からローズの連絡先を知り、ローズが老人ホームを訪れる。


良い気分ではないマギーだったが、姉妹は本来は仲良しだった。キッチンで昔話に花を咲かせるマギーとローズ。ローズの婚約を知って驚くマギーだったが、喧嘩中だと言うことを知り、サイモンにローズが妊娠したと嘘をついて老人ホームに呼び寄せる。


マギーの手柄で仲直りをしたローズとサイモンは、無事挙式。文章の読めなかったマギーは印象的なEEカミングスの詩『i carry your heart with me』を式のサプライズとして読み上げるまでになっていた。マギーの成長ぶりを見て感動するローズ。


そんなおり、元大学教授の死を知り、ショックを受けるマギーだったが、元大学教授の孫とのロマンスの予感をチラリと見せて物語は終わる。



感想

キャメロン・ディアスが好きでハマっていた頃に鑑賞した作品。どんなに落ちこぼれた人でも、きっかけさえあれば才能を発揮することができるんだと気づいたと同時に、マギーのダメっぷりが職場で失敗続きの当時の自分に似ていて姿を重ねた覚えがある。


──色んなエピソードを生んだ『靴』

マギーは容姿を売りに男性を食いものにしていたけれど、ローズは容姿に自信がなく履く予定もない靴をコレクションして自分を慰める日々。そんな姉のローズにマギーは「履きもしないのになぜ靴を集めるのか」と勝手に姉の靴を履いて出かけてしまう。

マギーは出かけた先でローズの大切にしているヒールの靴を壊してしまうのだけど、それがサイモンとの婚約パーティーへ行く道中に発覚。車内でヒステリーを起こすローズ。婚約パーティーでの継母の意地悪も重なって、サイモンとの関係もヒールの靴同様壊れる寸前。

また、ローズとサイモンの結婚式においては、花嫁の幸せを願うサムシングフォーのアイテムとして、『エラから借りた靴』が登場している。とても上品で洒落たエラの靴は私も履いてみたいと憧れた。


──作中に登場する『詩』

文字を読むのが苦手なマギーに詩を読むコツと、詩の解釈についてレクチャーする元大学教授の老人のエピソードはとても好きなシーンのひとつだ。そのシーンで登場するのがエリザベス・ビショップの『One Art』という詩。恋人関係の詩のように思える内容だが、マギーは「友人関係の詩」と解釈して元大学教授の老人から「賢い子だ」と好成績を得ることができる。その後の買い物シーンでとても浮かれた様子のキャメロン・ディアスの演技はとてもキュートなので要チェックだ。



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